外国為替市場におけるドル相場の行方

為替相場でドル相場は底入れする

東日本大震災後に実施されたG7の協調介入を受け、ヘッジファンドなどの短期筋は円売りに傾いた。だが、震災前の水準である83円を上回る水準への押し上げ介入は期待できない。一方、電力供給の問題とサプライチェーンの混乱で生産活動が落ち込んだ製造業は、次第に一時期の混乱から立ち直りつつある。震災後、まったくドル売り動意のなかった輸出企業にも、わずかだが85円台では売り動意が見られた。

 

こうしたなか、原油・商品相場の上昇が米インフレに波及していないことが確認され、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利上げ観測が後退。米市場金利が低下したことで短期筋の持ち高調整によるドル売り・円買い戻しが進んでいるとみられる。ただ、底堅い経済指標を背景に米国株は上昇基調に復帰している。米市場金利も早晩上昇に転じ、ドル・円も底入れすると見込んでいる。

米国ではフィラデルフィア連銀の景気指数が大幅に悪化したほか、新規失業保険申請件数が事前予想上回るなど、景気減速懸念が強まっている。また、モルガン・スタンレーは2011年と2012年の世界経済の成長率見通しを下方修正している。昨日18日の日本市場は自動車、ハイテク、機械といった景気敏感株の下げが目立っていた。欧州財政問題や米国の景気懸念を織り込む格好ではあったが、一段安が警戒されるところである。為替相場では、対ユーロ、ドルで円が買われている。FX投資家にとって苦しい相場展開が続いている。