原油価格はどう動く

原油価格は需給逼迫で下がりにくい

原油の下値が切り上かっている。ニューヨークWTI原油価格(期近)は4月11日、2008年9月以来の高値となる1ドル=113台ドルを付けた。ドルが対ユーロで下落したのに加え、中東・北アフリカ情勢悪化で原油の供給懸念が強まったためだ。リビアの生産量は落ち込み、輸出は停止。中東・北アフリカの政情不安は長期化する様相だ。

 

原油高騰にもかかわらず商品先物市場における石油需要は旺盛である。国際エネルギー機関(IEA)の4月のリポートによれば、11年の世界石油需要は日量8940万バレルで、10年の同8790万バレルから150万バレルに拡大する見通しだ。一方、石油輸出国機構(OPEC)は、高い原油価格が今後需要の減退を招くとして増産には消極的である。実際、サウジアラビアは、3月より行っていた増産を4月に取りやめている。原油価格は需給両面から下がりにくい状況にあるといえよう。

米国ではフィラデルフィア連銀の景気指数が大幅に悪化したほか、新規失業保険申請件数が事前予想上回るなど、景気減速懸念が強まっている。また、モルガン・スタンレーは2011年と2012年の世界経済の成長率見通しを下方修正している。昨日18日の日本市場は自動車、ハイテク、機械といった景気敏感株の下げが目立っていた。欧州財政問題や米国の景気懸念を織り込む格好ではあったが、一段安が警戒されるところである。為替相場では、対ユーロ、ドルで円が買われている。FX投資家にとって苦しい相場展開が続いている。